わが国は戦後、経済を中心に目を見張るほどの急速な発展を遂げてきた。そして、
バブル崩壊とその後の失われた10年とも20年とも言われる低迷の時代に突入し、
その上に東日本大震災と原子方発電所事故の追い討ちを受けてしまった。
国外においてはチュニジアを皮切りに、アルジェリア、ヨルダン、エジプト、
リビアといった順番で騒乱が広がった。またヨーロッパではギリシャをはじめ、
スペインやボルトガルの財政危機が明らかになるなど、かつての先進国の経済はすでに成長から成熟と停滞の時代に入っている。
アジア、アフリカ、南アメリカなど発展途上にある国々の経済成長が注目されているが、
今までのような外交・経済政策では我が国そのものが成り立たなくなってきている。
市場開放についてもすでに民間企業は、TPPを先取りするように次々と海外市場に向かって進んでいるのである。
このような大状況の中、同じ高知市にあって、土佐ジョン万次郎会と高知ジョン万会は同じ目的で活動しているのだから、
一緒になって協力しあってはどうかという周囲の方々の勧めがあり、互いに役員会の同意を得て、このたび両会は合併することになった。
ジョン万次郎は鎖国の時代にありながら、捕鯨船で世界を7周する一方、
アメリカで高等教育・航海術・測量技術などを学び、
10年後に帰国してからは江戸幕府の要人として日本の開国に貢献した。
今こそ我が国の閉塞を打破し、さらなる発展をはかるために、土佐から出発したジョン万次郎の精神を全国民に伝え、
学びあい、さらに啓発をすすめるために、本会を発足させた次第である。その目的のため次のような事業を行う。
21世紀に活躍する国際人を育て、文化・教育・経済などあらゆる側面で国際協調の精神に基づく事業を展開する。
国際交流の推進に寄与するため、歴史に興味がある方、ジョン万次郎を知りたい方、その精神を学びたい方、
英会話を学びたい方々と紙芝居・歌舞伎・英会話・古文書・音楽などを通じて学びあう。
また子どもたちや一般の方々へ、学びあいの中でジョン万次郎の事績を紹介するなど、地域に溶け込んで長く継続できる活動を行う。
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